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本のことを書いてあるブログ

予知夢/東野圭吾

東野圭吾さんの予知夢読み終えました。

いつも書き込み過ぎて時間が山ほどかかってしまうため、さらっと感想を。

 

感想(自分勝手に)

最後の解説でもあったけれど、東野作品はオカルト+ミステリー+科学の融合している作品だそうです。礎となっているのはやはり東野さん自身が大学を出ておられて職業としても経験があることにあるのでしょう。経験に基づいたエピソードというのは実感→ひとつの哲学を含んでいたりするので興味をそそられる部分が多くあります。

それにしても多作で、そのどれもが高いクオリティを保っている東野作品。そのひとつひとつのエピソードには驚きと興奮みたいなものがちゃんと込められている。解説を見ていると、わたしが知らない「ミステリー」に限らないもっと人間の根底にあるものの深まりに潜ってるようなものが多そうで読んでみたいものばかりです。文学的内容が深まると、作者の言いたいことの寄せ集めのようになってしまっている本などもあったりしますが、東野さんの場合はエンタメ度も強く映像化することもできるしっかりした構造があるのだと思います。

 

この「予知夢」は短編集ですがおなじみの湯川教授と草薙刑事が出てくるストーリーで、どれもが個性的。読み終わった後で気になる部分を見てみたりなどしていたけど、登場人物の会話が面白いですよね。キャラが立っているというか。中に出てきていた犯人像もそれぞれ一癖あり、どこかゆる過ぎない?な人も出てきたりして、印象深い。作品に出てくるこういった人々が作者の目的に沿って動くコマというよりも、その人々が物語を動かしている感じを強く受けます。それから構成もだらだらしたところが無く短編なので展開も早いのかもしれない。読みやすいです。面白くて複雑でそれを解いていく楽しみもある。

まさに読書ーーっっっていう感じでした。

 

 

「書く」わたしは…

いったいなぜこんなにたくさんのストーリーが生まれるのだろう。今日、ぱらぱらと立ち読みしていたある方のプロフィール欄には○年から江戸川乱歩賞に応募し、それから毎年応募して(10年後くらいに)受賞。みたいなものがありやっぱそれくらいの熱意と作家になる意思がある人たちがこの壇上にのれるんだな…と感じていた。やっぱ「練る」っていうのはひとつの集中だと思うし、訓練していかなければなかなか身につかない部分かもしれないと思う。一度ハマると楽しいけれど、そこから離れてしまうとどうしてもやれる気がしないと感じてしまうところだったりする。(自分のばあい)