文庫本で買った俳句歳時記ですが、わからない季語を調べたいとき、ぱっと引き出したいときに便利なようです。そして収録語数が多い。初心者の自分としては季語の膨大さにおどろくとともに「えっ?これって季語なの?」なるものを見つけてはこの歳時記をパラパラとめくってさがすのもまたおもしろい。
◯いぬふぐり
いぬふぐり星のまたたく如くなり/高浜虚子
巨人の如く靴揃へ脱ぐ犬ふぐり/磯貝碧蹄館
三句前後引用されています。作るときのお手本にも出来ますね。
◯桃の花
桃咲いてさびしくなりぬ家の中/平川光子
情景が浮かぶようです。
◯虎杖
虎杖やふるさとといふよりどころ/伊藤トキノ
◯木の芽
そこまではなんにもなくて芽吹山/多田薙石
木の芽→芽立ち、芽吹く、木の芽山、など色々と変化形もあるようです。む、難しい…
◯滴り
つく息のわづかにおくれ滴れり/後藤夜半
これも季語だそう。「地下水などが岩間を伝って落ちる水滴。雨後の木々や物陰から落ちる水滴などは言わないので注意が必要」(本文より引用)だそうです。こういった細かな説明文を読んでいると「滴り」が自分の中で浮かんでくるような感じさえしますね。そうすると「詠んでみたい…!」という気持ちになってきます。
これのえんえんとループです。
滴りや触れては駄目と泣く幼児
虎杖を刈る夫婦らの大人しき
色々混ざりましたが、出来ました。