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本のことを書いてあるブログ

ネコを飼うときの契約がすごかったについて

いろいろあって、猫を飼うことになった。猫いっぴきで30万以上した。



経緯

そもそも、ペットショップの窓に貼り付いていた値段は80,000円ちょっとだったから、何故こんなに安いのかをスタッフに尋ねてみた。何かキャンペーンで、生体の値段がいま半額になっているのだそう。それから、その値段で購入した人には指定したフードを定期購入する契約をしていただいているとのことだった。

へー、なんだか色々あるけど良心的なんだなと感じたその契約、それにはからくりがあった。猫を契約するにあたって必要な選択プランは二重三重にもなっていて、その流れの中で「イエス」と答えるごとに「じつはこうこうで、もしこういうことがあっても、最早契約は変えられません」と告知されるという仕組みになっていた。
たとえば、はじめに言われた「提携してるフードを一定期間購入していただく」期間は数年単位の規模で、さらには食べないようになってもフードは届くんだそう。このことに対して、猫を実際に買ったことのないわたしに「食べない可能性」みたいのはほとんど浮かんで来ていなかった。しかもよく見ると契約が5年くらいあったのである。これは、ストップすることもできるがお休み申請3回目でフード配送は永久に打ち切りになります(もちろんカネは取られる)だったり、表記されていた「半額」の内訳も半額になる生態の値段とさらなる「生体保証金」一ヶ月〜八年の選択+フード契約あるなし(※明記無し)なしの場合生態は半額にならなくフードが付かないかわりに生体保証金を八年分払わなければならない(合計38万になる)というわけのわからない携帯電話の契約コース並の複雑なコースによって金額が上がり下がりするのだった。


耳慣れない「生体補償金」

この「生体補償金」というのがじつは曲者で、もし事故や病気にあってペットが亡くなってしまった場合、購入者はかかったお金を全額返済されるというもの。それがプランとして一ヶ月から八年まで自由に選べるという仕組みになっているのだが、込み込みプランに強制的に入れられている八年だとこれがウン十万円くらい支払わなくてはならないのだそう。

わたしが同伴の人から尋ねられたのが「これは一円も払わなくても良いんじゃない?」っていうことだった。たしかに、実質的には払わなくてもよい気がする。ただ、プランとして強制的に既にあるうえで外してくみたいなかたちになってくるとじゃあどこまで感情的に外していくのかみたいな葛藤が起こってきた。

ちなみにうちの実家の犬は15年以上は生きていた。けれど買った当初はストレスのためか何度か嘔吐、下痢をしていてショップの店員さんに電話したりなどした経験がある。正直こういうことに対しては予測などつかない。確実に死ぬだろうとわかっている場合や、病気にかかっている場合は保証があった方が良いだろう。ペットロスなども経験しなければ想像がつかないが、深刻にある気がした。けど、「10年後七割がた死ぬ」に対してどうしてもこの契約するための小スペースの中でわたしは舵をふりきれなかった。…
性質的には死なないと思えば一円も払わなくてよいし、実際死ななきゃ返ってこないお金ではある。
これは一体なんなのだろう。死ぬときの痛みに対する賭けなんだろうか。わたしはここで、試されてあるんだろうか。それが、このお安い生体の値段に含まれていたからくりである。ちなみにこれは、少なくとも一ヶ月コースは選択しなくてはならない仕組みになっているのだけど、総合計するとどう足掻いても貼り付けられていた値段の約三倍〜四倍になって来るという仕組みになっていた。※このへん、見積もりも出してくれるのでその場でだまされませんって雰囲気でもってからくりに対してツッコミ続ければ分かる人もいると思いますが、わたしのように飼いたいでいっぱいになってる人は「決めます!」って言ったあとから「え???」ってなる仕組みになってます!w

そういう、疑問を抱き続けているわたしの前で「このコースの説明覚えるの本当に大変だったんです〜(><)」ってわたしに対応してくれた頑健なスタッフがそれなりの和をさそってくる。

それよりもわたしが一番気になったのがスタッフの人が絶対にお安くて良心的なコースやグッズは自分から進めてこないというところだった。

そういうのは自分で尋ねてみないと出てこないようである。いわば、既にガチガチに決められた道を自分から可能性を見極めて逸れてゆく、みたいな…「いえ、こっちにします」と言ってみるとそれ以上スタッフから無理にとは言ってこない。だから別に、マルチ商法とかではない。けど必ず、彼女の場合いちばん高いやつを進めてくる。こっちはほぼ無知なため「全部いらない」とも言い切れないし「全部いる」とも言い切れないし、本当この選択の繰り返しには疲れ果てた。帰ると、既に夜の八時前…、、かかった時間は契約だけで二時間半強。
もしかすると人間の情をたよりにさせられるタイプの契約っていうのはアメリカ的なのかもしれないなと思った。

もしこういう流れに疑問をもったら即突っ込む、即断る、そういう選択をしていかないといちばん高くて全然必要のない◯◯補償みたいのがイッパイ付いてきてしまうのかもしれない。
自分はもともと買う気だったからいいけど、お年寄りや気の弱い女性なんかは同伴者と決めた方が良いかもしれないと思った。




結果として、出費は31万円プラスペット保険の一年契約の6万ちょいがわたしの財布から流れだすことになった。
ペット保険に関しては以前から大変と聞いていたので七割支払ってもらえるタイプのものをすぐに選ぶことができた。
怪我とか、病気の時は実際の傷部分以上に精神状態がダウンしてしまってるため、こういうのはいっぱい持っておいた方が良いとわたしは思う。


いろいろと疑問は残ったものの…契約に対する説明を受け、「説明責任はすべて果たされてますか?」のチェックボックスにすべて「はい」を入れたあとで自分のネコが運ばれてきた時は本当にうれしかった。