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本のことを書いてあるブログ

本というもの/Kindle Unlimited &Apple Musicのこと

本に対する意識(たからもの感)

 

あまり大きな声では言えないが、去年くらいに絶版の歌集を買った。それくらいから、自分の中で本を買う事に対するセーブが効かなくなったように思う。

 

歌集、とひとくちに言っても色々なものがあり、全く知らない歌人の歌集を立ち読みしないままで定価で買うのはなかなか勇気がいる。一冊千円いくら、数千円したりもする。…けど、その時は「買ってよかった」と思った。何度か繰り返して読んで、これ以上の価値がわたしにとってあると思った。文字を追うことで心が満たされる、という経験を、好きでやっている短歌と言えどもなかなか無かった経験だったのである…

そんなふうにして手に入れたものは自分の中では普通の本ではなかった。傍らにあるだけで光っているように見えた。まるで人がいるような存在感があった。

ハードカバーの、それほど自己主張しない本の表紙を見るだけでうれしくなる。そしてそれを、悩みながらもその値段で買ったっていうのが意外と大きな意味(誰にも言っていないが)だったような気がする。

 

好きな本っていうのはそんな感じがする。いま、サカナクションのCDアルバムを買ったばかりで置きっ放しにしてあるけど見るたびに同じような気持ちになる。

 

…そんなわけで本に対する意識が変わり、そういった本、形ある物体に対するエモーショナルを感じるようになったいま、自分が欲しいのは東野圭吾の新刊「希望の糸」である。

そういえばハードカバーの単行本を新刊で買った経験って一度もない。

それを買って帰る道中を想像するだけで、なにか、わくわくする。

 

こういう感情はこれまではあまりなかった。むしろ、ずっとわたしは小説も小説家もずっと大嫌いだったのである。

 

 

Kindle Unlimitedから小説家のおもて活動について

 

あとは、Kindle Unlimitedと、最近無料体験中のApple Musicについて。

 

Kindle Unlimitedは小説版はあまり網羅されておらず、多分おすすめしたい小説家の短編、それから青空文庫などで見ることのできる昔の小説が多くあったのですが、更新されてました。平野啓一郎さんの「ある男」があったのでさっそくダウンロードしてみました。

この平野啓一郎氏についてはわたしが作品の感想を述べたところ友人と大げんかになったという経緯があって敬遠していたのです。そのときは、正直「なんで正直な感想言ったらダメなの?」というわだかまりがずっと自分にはあった。ブログ、もしくは論文として提出するものならいざ知らず、世間話程度になにかひとつ感想を言うことでもだめ、って、じゃあなに?むしろ、なんて言って欲しいの?…のような口調でえんえんと言い合いに。

しまいにはそいつの顔見るのもいやになった。

 

あとは平野氏のツイッター上の振る舞いが鼻に付くというのも少なからずあった。

 

こういった、小説家に対する食わず嫌いが自分の中ではわりとあったりして、特に作品を読む前に小説家の人物像が受け入れ難かったため「一生多分読まない」となっている人も割と多くいたりする。まあ、いろいろまったくないものではないと思いますが…自分の場合「チャラっぽさ」が五割以上漂ってくるともう駄目である。な〜んでテメエなんかに諭されなければならんのよ?なんてな。ヤンキーですヤンキー。

 

 

 

Apple Music無料体験

 

 

Apple Musicの方、無料体験に引き入れられ、その後もメールが何度か来るなどして布教に熱心なようです。音楽はなんでもいい。という感じの自分はほぼメールは聞き流していたのですが、この間来た「おすすめリストがあります」のメールでちょっと興味が出て、見てみました。Apple Music、人の作ったリストやApple Musicからの今日のおすすめリストに入っている曲なんかも提供してくれるようです。すごい…!

そして、サカナクションの新CDアルバムも出ていました。なんだかんだで、結局このApple Musicの方の曲を聴いていたりする。「忘れられないの」は今日のおすすめリストに毎日のように出てくる。

 

他にも椎名林檎スピッツなど色々なのが網羅されていて、Apple Music思っていた以上に便利すぎるのでけっこうこの無料にはまって継続してしまうパターンが多そう。