花冷えやポットに布巾を君かけし/ささき わたる
今日は花冷えのようでした。雪も降っていましたが…
コロナの情報が行き交っていて、ついSNSを開いて人の声を聴きたくなるんですが、案外知りたい情報は流れてはこないもの…
じゃあ何を知りたかったんだみたいな自問自答が始まってしまうんですが。
ていうわけで、依然として本を読んでいます。
最近、新美南吉のごんぎつねを読んだのがきっかけで新美南吉全集(Amazonにて九十九円という破格のお値段)を購入したのですが、児童向けの本と思えないほど面白いです。
詩も、味わい深いです。
こちら「井戸」という詩ですが、引用させていただきます。
井戸
カヤナの村の
朝の井戸、
おほぜい子供が来てました。
カヤナの村の
井戸のそば、
はだしの子供も来てました。
ああ湧いてゐる、
すんでゐる、
みんなが覗いてをりました。
みんなの顔の
耳たぶの
耳環(みみわ)もうつつてをりました。
誰かお花を
落したら
うつつたお空がゆれました。
カヤナの村の
井戸の水
ゆうべはじめて湧きました。
こちらの詩もそうですが、出てくる舞台も古き日本の風景という感じのものが多く、なつかしい気持ちになります。
あたたかくなったら自然に潜り込みたいですね。