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本のことを書いてあるブログ

フェルメール展があるそうなので,画集を見てました

こんにちは。こちら方面の美術館でフェルメール展があるという事だったので、改めてフェルメールの画集をダウンロードして見てみました。

フェルメールというのはオランダのバロック芸術を代表する画家で、「牛乳を注ぐ女」や「真珠の耳飾りの少女」などでよく知られています。落ち着いた雰囲気の絵画で映像のような写実的な手法と綿密な空間構成そして光による巧みな質感表現を特徴としています。

フェルメールは謎の多い画家でもあり、師事していた人が誰だったのかが不明だったり,妻との間に15人もの子どもを生んでいる子沢山なのですが家庭に関する絵、子どもに関する絵などは多くなく(端っこに小さく書かれてるくらい)その私生活は謎に包まれているのだそう。それから窓のある室内にいる男女や女性が音もなくそこに生活しているというような雰囲気の絵画が多くこれがフェルメールのスタイルなのだそうです。自分は、今の時代から見ていて,こんなふうに家の奥の奥の方で貴族が暮らしを営んでいたんだなあと思いつつ見ていました。どの絵画、画家の作品だったのか失念してしまったのですが、そういった昔の家屋にも焦点が当てられて生活を描いている絵画が以前あって,ディズニーランドにある家屋みたいに雰囲気あるなあと思って観ていました。なんていうか外と内側を効果的に繋いでるっていうか、それは家の中でも外の空気が感じられるよう設定されてる家屋だったんですよね。でもこちらは、本当に「奥」っていう感じがします。
配置されてある色味も効果的に使われており当時は純金と同じくらいに高価だったラピスラズリを原料とした青色を惜しげもなく使ってあるものも多いそうです。フェルメールパトロンがいたおかげで年に二、三作の寡作であっても許されたなどなど、画家としては恵まれた人生を歩んだようにも見えますが,後年は借金が膨れ上がり42歳で死去,立て続けに支援してくれていた妻の母、それから十数年後に妻も死去してしまったそうです。

フェルメールの特徴、専門的な解説がたくさん書かれてありわかりやすかったのですが、効果的な色の配置、それから強弱のある構図、点で描いた細密な光の使い方…などなど、それからわたしはデルフト眺望という絵が好きなんですが、そこではいろんな技法をいくつも使いつつ描かれているそうですがそこでも見られるように陰影の使い方が効果的で絵画に奥行きがあって見える感じがしますね。フェルメールの絵は音のない動画みたいなイメージがあります。

形を単純化し、色を押さえた、フェルメールの引き算の美学の最初の到達点である。(牛乳を注ぐ女の解説より/フェルメール画集より)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%25E3%2583%2587%25E3%2583%25AB%25E3%2583%2595%25E3%2583%2588%25E7%259C%25BA%25E6%259C%259B


しかしながら、18世紀に入った途端、フェルメールの名は急速に忘れられていった。この理由として、あまりに寡作だったこと、それらが個人コレクションだったため公開されていなかったこと、芸術アカデミーの影響でその画風や主だった主題が軽視されていたことが挙げられる。もっとも、18世紀においても、ジョシュア・レノルズは、オランダを旅した際の報告において、彼について言及している。
wikiより)

フェルメールのような有名な画家であってもその評価には浮き沈みがあったようです。そう考えるにいまフューチャーされているものも,されていないものも時代によっては変わりゆくものなのかも…?ちょっと話は変わりますがまわりから常に排出されて来る「ごく当たり前」っていうのに違和感をもつこと、今の時代ならば多くあるかと思いますが、どこから来てるの?ってこれだけ情報が多いと考えさせられるなあと最近考えていました。今の時代だと,うわさや空気,風土や目に見えないルールの「発端」って探れば必ず誰か、どこかにあるんだろうなあって気がしますよね。全然関係ないですが,自分はふと、会社勤めをしている人間が上の人のいう事を聞かなきゃならない理由っていったいナニ?ってなぜか,ふと思ったんですよね。それは上から下へ流れていかないと滞るからであって、嫌なら「帰ります」って言っても良い社会がどっかにあるんじゃないかなって何か空想してました。兵隊でもないんだから義務なんてないですからね。空気に従って生きてます。で、まあ、駆け足での感想になってしまいましたが、それから、いろんな絵画を見ていくと,画集を買ってみた方がずっと面白くて,代表作と言われているものよりも無名の絵の方が自分はスキだったりとか、なんて事ないとされている作品群が面白くて個人的に探っていくほどに好きになる、深みを発見する事も多いですね。あるいは、代表作を離れたらおんなじようなのがずっと構図違いであるだけで意外とつまらない、という事もあったりしますね。前にも書いたでしょうか?
フェルメールは作品自体が小規模で作品数も少ないそうですがはっきりと絵に「生きてる」感があって皆が好む画家なのではないかなと思いました。





映画にもなっているそう。