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本のことを書いてあるブログ

クレーの画集を見る

こんにちは!

今日は読書をしながらたまたま、クレーの「不吉な家の上にのぼった星ぼし」を見て気になったので画集をunlimitedにてダウンロードしてみました。


不吉な家の上にのぼった星ぼし1916 | 絵, 絵画, 抽象

クレーというと、サカナクションの曲にも出て来てますね。実際興味を持ってクレーの変遷、絵を追っていくと面白いです。画集を見てみると魚を描いたものも多くあるんですね。
クレーというとまったくの知識なしで見てた印象としては不思議で幼児的な感じの印象があったりします。

クレーの天使

クレーの天使

こちらの絵が有名なのかも

実際画集を見ていくとこんな風な線を単純化してく描かれ方がされているものが多いのですが…クレーの初期作品は、教訓のある絵を描いたりしてます。ここが意外だった❗️

なんていうか印象派〜その周辺の絵って見ていてカワイイを喚起される感じがありますね。実際クレーの絵を見ていくとかわいいのが多く内心「キャーッ」「なにこれ!」て感じになってしまう人もおおいのでは。「何コレ!」っていう感情、自分も絵画を見ると感じることが多いんですが言葉では言い尽くせないものがそこにはありますね。対人間、てことなのかもしれない…とにかくわくわくはします。
その後の近代とかの流れになると細微や内面の印象に凝ることを辞め逆に◯◯(ーー複雑を制覇したがゆえのシンプルな点一個ーーみたいなやつ)みたいなのが多くなってきて、見る側に一休さんくらいのとんちを求められてると感じるようになっても来るんですが、

クレーの解説など読んでいて思ったのが、

まず画家になる前に描き始める(それが、子どもと思えないほど上手い)→作家として、身の回りを描き始める→何かに出会い、影響を受ける→仲間達と出会い、そのなかで自己の模索を始める→何かを契機に多くを捨てるか、がらりと変遷する→落ち着く→自己に内在するものに向かってシンプルを突き詰める

みたいな流れがそもそも、創作というものの中にあるのかなと感じたりしてました。「自己」といっても結局自分を通して世界を見るわけなので、イコールが世界っていうことになってくるのかもしれない。

こういったもので稼ぐ、食っていかなければならないという問題は必ず付き纏って来ます。今は有名な画家が、赤貧のなかで自己を追求することにずっと命を燃やし続けて来た姿が垣間見えて来ます。
仲間との切磋琢磨、それから自己を模索する中での葛藤を見るにつけ苦しみつつ多くの駄作の中にひとつをやっと紡ぎ出しているようなことも多く、何か本当に芸術的な精神というものはもちろんあるものの、そこに普通の人間としての精神力、体力、多くの人に共通してある弱さがあるような気がしました。




クレーの絵はタイトルが後付けらしいのですが「ん?!」と思えるようなユニークなものが多いんです。
あとはどんどん変遷していく、クレーの技法の色々な試みが見られるのも楽しいですね。

最初、アンソロジーのような解説本に「笑ってしまった」とあって「??」と思ってたんですがたしかに笑いながら見てしまうところも結構あります。なんででしょう?ユニークで、子どもっぽさがやっぱりあるんですよね。



見てて飽きないクレーの絵でした。