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本のことを書いてあるブログ

俳句歳時記を読みつづける/これまでつくった俳句

引き続き、「増強版 いちばんわかりやすい俳句歳時記」を読書中。

 

なま乾く馬糞うましや春の蝿/中島斌雄

 

蜂の尻ふはふはと針をさめけり/川端茅舎

 

 

一句目、自分からするとすごく俳句的だなーと感じます。川柳などのことはわかりませんが、今のところ、見ている限りでは俳句でたとえば心情に沿ったり感傷にそれるなど、情緒的に読むのはちょっと違うのかなあと感じる。

俳句では風刺、ユーモアで情景を切り取り、感情的なものはなるべく入れ込まない印象。ですが、そうすることで見ている人のたたずまいが直接的に伝わってきます。

言葉と言葉の組み合わせの妙があります。厳しく自と他に対するけじめあるたたずまいがかっこいい。上手い方は人生に対する認識も見えてくるという感じ。ただ、論理ばかりでも俳句らしくない、ような。わたしもそういうのが読みたひ…

 

と、言いつつも自分で詠む段階ではこの話してることなんざどっかへ飛んでってしまうもので、なかなか考えているとおりに詠む…というのは、俳句でも短歌でも難しい。そして、楽しい。これはひとつの遊戯だと思います。

わたしは自分の詠んでいるものはすごく近眼で見えているので、大分時間がたたないとどういう事なのか自ら分かってないみたいな感じがあります。だからやはり他人から評されるというのは大切なことなのかもしれない。

 

こちらは、これまでに俳句投稿アプリで読んだ俳句です。(一部意味不明なもの、季語のないものもありますが、そのまま全て載せています)

 

ミュートした夏浅葱色背泳ぎ

 

落葉前こんなに混沌花ではない

 

紅葉散り釣り鐘そのまま重く秋

 

お湯が沸くまでの晴天銀杏拾い

 

焼きなすを焼いてる間の豊か森

 

いつの間に和式トイレを選ばない

 

浴室の硝子磨いた日の冬晴れ

 

透明なペットボトルの雪光る

 

春風や報告ばかりの昼休み

 

花冷えの薄着のままの若者ら

 

北窓を開けば枕に野の香り

 

公道もものの芽芽吹く風強し

 

チューリップ宴たけなわの隣家なり

 

春大根かしらと母が首かしげ

 

現し身のごとくにアスパラガス増える

 

蓬踏み風は暑さを増してゐる

 

ブロック塀韮の花咲く帰り道

 

 

 

俳句、短歌は自分にとって特別な詩形なので、特別な思いを読みたいという気持ちがあります。同じように思っている人がいるとうれしい。

きちんと信条を持つ、句、歌づくりが抜群にうまい先生と巡りあえたらそれがいちばんの幸運だと思います。

 

皆さんも詠んでみてはどうでしょうか。