本読んだ日記
愚か者の身分/西尾潤
検索してみたところこれはKindle Unlimitedでしか配信していないみたいでした。以前読んだ池井戸潤さんの短編「なるへそ」もそんな感じで、読書アプリで探してみたけど見つからなかった…
反社会的な小説の雰囲気。ウシジマくんっぽいです。
人が死ぬ描写が出てきますが、かなりわたしは精神的にダウンした。
「人が死ぬ」ことを描いているものは多いけれど、かえって名探偵コナンなどの方があっさりフィクションぽく死んでしまったりするけど、わたしは正直あれもないだろうという感じがする。亜人とかも読んでいてなにか気持ちが悪くなってやめてしまった。
死んで→生き返る、もしくはいやだから、こまったから→ころす、という描き方がいやだとかそういうものでもなくて、なにか、「そんなもの?」という疑問が残る。喉乾いたから炭酸飲む、みたいなCM、繰り返し見ていたらいやになる的な。
人が死ぬ描写のなにが怖いって、死ぬ前と死んだあとの落差。死んだあとが道具、モノ的に描かれているのがよっぽどこわい。人が人を殺すとき、何か理由があったとしても殺される方にはないに等しいのだから、死に物狂いで対抗して、やめて、やめてと懇願して、おしっことうんこを漏らして泣きまくるのかもしれない。でも殺す方はもう条件も、期も満ちているのだから、単なるうっとおしい抵抗力に眉を潜めながら(もうこの時点で人間でなく、殺したい人間は極めて処理しにくいゴキブリでしかない)それは作業のように遂行される。そして、電源が落ちるように、簡単にいのちのつじつまが合わなくなった人間は、魂の抜けたハニワみたいにごろりと転がって、ただ、ただ、親しい人達さえにも嫌悪感を募らせるだけの死体になる。もうそうなれば、関係も結べないし、弁明も出来ないし、朽ちるだけの身体。汚い、くさい、気持ちが悪い。それに相応する、思い出の量。こんなものを、封印されてしまう身体を、わたしたちも持ち合わせてるのに、普段は知らない顔してしれっと生きているんだなあー…みたいな風になる、死、っていうのは重いし、殺人の描写はリアルなほどにこわい。それはわたしたちがいま、命に、秩序にしがみついていたいからに違いない。
ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 (メディアワークス文庫)
- 作者: 三上延
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前回、「画像のみ」貼り付けにしたらめちゃくちゃそれがデカかったですね。
読み終えました。途中で止まったりしながら、でも今日は残りの三分の二くらい全て読み終えました。
物語も面白いし、あとは本のことこまかな説明が面白い。藤子不二雄、司馬遼太郎の有名になる前のことなんかも書かれていて、一体その知識はどこで手に入れたのだろう…?と思うほど。それとも現役書店員さん達からすると常識の範疇なのだろうか??
古本はいまは、ブックオフに行けばわりと年代物の漫画も一冊ずつパッケージされてちょっとお高めの値段で売っていたりしますね。それにしてもブックオフの本、100円のも状態がきれいなのでびっくりする。やっぱり研磨かけているんだろうか…
ここに登場するのは「古書店」で古くて価値のある本を主に取り扱うお店みたいですが、ひと昔前までは古本屋といえばブックオフではなくそんな本屋さんしかなかったですね。せまーい店内に、愛想の悪いおじさんかおばさんが居て、小汚い漫画が並んでて、何か古ーいやつ一冊買ったとしても喜びもしないし、一方で買わないで出てくるときは背中に死ぬほど重荷を背負わされるような感じがする…みたいな本屋。でも漫画は数少ない娯楽だったと思う。「本、価値がある」みたいのってやっぱり小さい頃お小遣い握りしめて買う最初のものがきれいに小包装された漫画だった、みたいな思いもあるように思う。
あとは俳句歳時記を引き続き読んだり歌集を読んだりなど。
俳句の作り方をもっと学びたい。